No.2

このキャピュレット家の饗宴に、ロザラインという人も出席していた。彼女は、老モンタギュー卿の息子のロミオに愛されていた。モンタギュー家の者がこの宴会で顔を見られるのはとても危険な事であった。しかし、ロミオの友人であったベンヴォリオは、若殿に対し、仮面で変装して宴会に出席しましょうと説いた。そうすれば、ロミオはロザラインにあえるし、また、ロザラインを、ヴェロナでも選りすぐりの美女と見比べることもできます。それによって、あなたの白鳥をカラスだと思うようになるでしょう(とベンヴォリオは言った)。ロミオは、ベンヴォリオの言葉をあまり信用しなかった。しかしロザラインを愛していたので、行く気になった。ロミオは誠実かつ熱烈な恋人であり、恋のために夜も眠れず、人目をさけ、1人でロザラインのことを考える人であった。ロザラインはといえば、ロミオを軽蔑しており、ロミオの愛に対して、少しも優しくしたり好意で報いることがなかった。ベンヴォリオは、いろんな女性たちを見せることで、友人の恋の病を治してやろうと思ったのだ。

 


< back = next >

Link
mobile